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Microsoft Cloudへの移行

Microsoft Azureは、オンプレミスとクラウドの両方で利用可能なサービスを提供する、トップクラスのパブリッククラウドプロバイダーです。特に、Microsoft製品を基盤とする組織にとって、Azureプラットフォームへの移行は比較的容易です。しかし、Azureクラウドへの移行には、クラウド中心の思考への意識改革から、依存関係の管理、移行中のシステムダウンタイムへの対応まで、慎重に検討して計画を策定する必要のある点が数多くあります。そのため、Azureクラウドの持つ俊敏性、拡張性、高可用性を最大限に活用するためには、経験豊富な移行パートナーと連携し、綿密な計画と実行が必要です。

Azure 活用すべきサービス

Azure IoT Hub

・IoTデバイスをアプリケーションバックエンドに接続し、双方向通信を実現・未活用のデータを収集し、ビジネスインテリジェンスレポートに活用

Azure Stream Analytics

・リアルタイムインテリジェンスでビジネスを強化・音声、動画、IoT、非IoTデータをインフラ管理なしで簡単に処理

Azure Bot Service

・Microsoft Bot Frameworkとボットビルダーツールを使用し、チャットボット開発を迅速化・言語理解機能を追加して、優れた会話能力を持つボットを構築

Azure NLP

・自然言語を理解し応答するシステムでユーザーを魅了・適切にトレーニングされ、継続的に更新されるモデルで意図を正確に解釈し、的確な結果を提供

Azure Data Factory

・複数のデータソースからデータを統合し、分析およびレポートシステムを強化・Data Factoryとそのコネクターを使用してデータを補完

Power BI

・レポートアプリケーションにインタラクティブ性を追加・組み込みの分析機能で複雑なデータを視覚的に理解しやすく提供

Azureストレージ

クラウドプラットフォームへの移行の一般的な理由の1つは、拡張可能なストレージです。Azureのストレージオプションは、規模に応じて拡張可能で、高い可用性とセキュリティを備え、どこからでもアクセス可能です。保存するデータの特性に応じて、Azureが提供する以下のストレージオプションから最適なものを選択し、設定を行います

  • Blob Storage
  • Azure Files
  • Data Lake Storage
  • Queues
  • Table Storage
  • Disk Storage

Azureプラットフォーム上で構築されたソリューション

Design and Implementation

IoTによる患者モニタリング

当社のクライアントは医療分野で事業を展開しており、病院で寝たきりの患者をモニタリングするシステムを必要としていました。クライアントは、患者が圧迫性潰瘍を防ぐために移動または体位変更が必要な場合に看護スタッフにアラートを送信するセンサーベースのシステムを構想しました。

開発されたIoTソリューションでは、病院のベッドにセンサーが取り付けられ、患者の体位を検出します。これらのセンサーからのデータはAzure IoT Hubで収集され、センサー機器との双方向通信が可能になります。取り込まれたデータはAzure Stream Analyticsを使用して分析され、その後Power BIコネクタにフィードされ、レポートが生成されます。Stream Analyticsは、異常（患者が長時間同じ体位でいる場合）が発生した場合、Azure Functionをトリガーします。このAzure Functionは異常をデータベースに保存し、さまざまな設定されたチャネルに通知を送信します。その結果、看護スタッフは患者を移動させるようアラートを受け取ります。

このアーキテクチャには、IoTデバイスを自動登録するためのAzure Device Provisioning Service（DPS）も含まれます。DPSはIoT Hubの補助サービスで、適切なIoT Hubへのオンタイムでのプロビジョニングを可能にし、顧客が数百万のデバイスを安全に人手を介さずにプロビジョニングできるよう支援します。

業界特化型のIoTソリューション
Design and Implementation

従業員向けチャットアシスタント

このチャットアシスタントは、主に2つの目的に対応するために開発されました。1つはよくある質問（FAQ）の対応、もう1つはタスクの自動化です。AzureのチャットボットサービスにLUIS（Language Understanding Intelligent Service）を統合して自然言語処理を実現し、QnA Makerを組み合わせてボットを構築しました。このチャットボットは、Skype for Businessやクライアントの社内Webアプリケーションなど、複数のチャネルに統合されています。

当社のクライアントは、社内資料として、膨大な情報をFAQドキュメントとして保管していましたが、手作業でその資料中から回答を検索するプロセスは非効率的なため、知識ベースを迅速に検索し、ユーザーの質問に応答するスマートなシステムを必要とされていました。そこで、当社が開発したQnA Makerと統合したチャットボットがこの課題の解決を導きました。

まず、管理スタッフが、QnAMakerポータルにFAQデータをアップロードします。ユーザーがチャットボットに質問を入力または音声でおい合わせると、ボットは、アップロードされた回答を検索し、適切な応答を提供します。QnA Makerサービスの組み込みインテリセンス機能により、質問にスペルミスや文法に誤りがある場合であっても、関連性の高い回答の提供が可能になります。

さらに、このチャットアシスタントは、Jira、O365、休暇管理システムなど、さまざまな社内サービスと統合されており、従業員の生産性向上をサポートします。具体的には、タスクステータスの更新、リマインダーの送信、ユーザーのカレンダー確認、割り当てられたタスクのリスト表示、休暇申請などの単調な業務を効率化します。このように、チャットアシスタントはFAQ対応とタスクの自動化を通じて、従業員の時間と労力を節約し、より生産的な業務環境を実現しています。

AIチャットボットの開発
Design and Implementation

SSOおよび認証ソリューション

当社のクライアントは、パスワードを忘れてしまうという問題を解決し、セキュリティを脅かすフィッシング攻撃を防ぐために、パスワードレス認証を採用することを決定しました。複数のアプリケーションでパスワードを廃止し、ユーザーが顔認証によって認証されるフレームワークを構築する方針を選択しました。

そこで、当社は、顔認証をログイン機構の検証手段とする中央集約型の認証フレームワークを構築しました。Webカメラから取得した画像は、顔検出のために解析され、Azure Face APIを使用してユーザーが識別されます。その後、取得された顔データがユーザーIDと照合され、本人確認を実施します。

このシステムは拡張性に優れており、新しい認証技術を容易に統合できる仕組みになっています。また、アプリケーション間で統一されたログイン体験を提供することで、ユーザーの利便性を向上させています。さらに、このフレームワークはOAuth2およびOpenID Connectプロトコルを準拠し、SSOソリューションとしても機能します。

カスタムアプリケーションの開発
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